策彥周良 / さくげんしゅりょ

• 策彥周良は日本室町時代の遣明使で、臨済宗の禅僧。丹波の井上氏に生まれ、9歳で嵯峨天龍寺に出家し、心翁周安に師事してその法を継承した。法名は周良、字は策彥、号は謙齋。漢詩文を愛好し、文名が次第に高まった。 1539年（天文8年、明嘉靖18年）、遣明副使に任命され、1547年には遣明正使として明に派遣された。二度の明訪問で高い礼遇を受け、明の文人たちと広く交遊した。後年、織田信長からも厚遇を受けた。 策彥は五山文学の末期を代表する巨匠であり、詩文集『謙齋詩稿』をはじめ、いくつかの著作を残した。『策彥和尚初渡集』や『再渡集』は、明代中日交流における貴重な史料となっている。