1837
松谷武判 ( 1937 - )
会員限定
ミクストメディア 額装 1989年
裏にタイトル、サイン、制作年。
松谷武判、日本の現代美術家。1963 年具体美術協会会員となる。ボンドで造形した画面を鉛筆で黒く塗りつぶす手法を確立し、2017年のヴェネツィア・ビエンナーレではメインセクション、2019年ポンピドゥー・センターでの個展と世界の第一線で活躍中。
主な収蔵先:ポンピドゥー・センター、マンチェスター・アートギャラリー、パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、国立国際美術館、京都国立近代美術館、大阪中之島美術館。
《振子》(1989)は、松谷武判が1980年代後半に深化させた抽象表現を示す作品であり、有機的な形態と反復する描線が、静謐でありながら緊張感のある画面を生み出している。画面中央に垂直に配された形態は、重力に引かれるように下方へと伸び、上部の弧状の構造との対比によって、静止と運動が同時に感じられる構成となっている。繊細な濃淡の変化と流れるような輪郭は、鉛筆による反復的な描画の蓄積を想起させ、時間、エネルギー、物質に内在する緊張感を視覚化している。
具体美術協会における身体性や行為性への関心を受け継ぎながら、松谷は渡仏後、よりミニマルで瞑想的な表現へと展開し、「描くという行為」そのものを作品の核心へと据えていった。《振子》は、極めて抑制された構成の中に、重力や時間、呼吸を思わせる目に見えない力とリズムを内包し、1980年代に深化した松谷の芸術表現を凝縮して示している。
60.0×38.0cm
(23 ⅝ × 15 in.)
2026/10/21
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