1845
李禹煥 ( 1936 - )
会員限定
チャコール、紙 額装 1988年
サイン、制作年。
東京画廊発行販売証明書。
来歴:東京、東京画廊
出版:「洞熊学校を卒業した三人」ものがたり文化の会、1988年
李禹煥(リー・ウーファン) は、国際的に高く評価される芸術家であり、物派の中心的な作家の一人である。1956年に来日し、日本大学で哲学を学ぶなかで、東洋と西洋の思想や文学を幅広く吸収し、物派の発展において重要な役割を果たした。2011年には米国ニューヨークのグッゲンハイム美術館、2019年にはフランスのポンピドゥー・センター・メスなど、世界有数の美術館で個展を開催している。2010年には安藤忠雄との協働により、香川県直島に李禹煥美術館を開館した。また、釜山市立美術館の敷地内には、Space LeeUFan Galleryを設立している。
主な収蔵先:ニューヨーク近代美術館(MoMA)、グッゲンハイム美術館、ポンピドゥー・センター、テート・ギャラリー、東京国立近代美術館、大阪国立国際美術館、京都国立近代美術館。
宮沢賢治の童話『洞熊学校を卒業した三人』は、1988年に「宮沢賢治童話シリーズ」の一冊として刊行され、李禹煥が美術・装丁を手がけた。蜘蛛、なめくぢ、狸の三者を主人公に、彼らが洞熊学校で学び、それぞれの道を歩んでいく姿を描いた寓話的な物語で、ユーモアと風刺を交えながら、競争心や欲望、他者との関わりといったテーマが描かれている。
同シリーズは、宮沢賢治の文学世界と現代美術を結びつける企画として制作され、高松次郎、菅木志雄、中西夏之ら、当時を代表する現代美術家も参加している。
李禹煥は、物語の情景や登場人物を写実的に描くのではなく、線と余白を生かした独自の抽象表現を通して、宮沢賢治の文学世界に呼応した。本作に見られる交錯する線は、物語に描かれる競争や欲望、互いにせめぎ合う関係性を想起させるような抽象表現として捉えることもできる。宮沢賢治の詩的な世界観と李禹煥独自の造形表現が交差する一点である。
38.0×56.7cm
(15 × 22 ⅜ in.)
2026/10/21
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